桜が咲く季節に現れる大型の蛾にオオシモフリスズメ、エゾヨツメ、イボタガがいます。
このうちイボタガは大学周辺でも見つけることが出来ますが、残念ながらオオシモフリスズメとエゾヨツメはこの辺りには生息していません。
図鑑でしか見たことのないこの2種に会いにいこうと思い立ち、長野県まで行くことにしました。
今回は信州大の方々との合同採集です。
2016年4月10日 天気:晴れ時々曇り
出発したのは午前12時半、だいぶ遅くなってしまいました…。しかし、危ない場面もなく無事に休憩地点に到着。
寝る前に灯火に虫が来ていないか探します。新東名は山の中を走っているので期待できるのではと思っていましたが…。
クロテンヨトウ
キハラゴマダラヒトリ
あとは小さなクルマアツバとヤスデ、ナメクジがいたくらい。
LEDは駄目ですね…。
この後は10時過ぎまでずっと寝てました。
(寒くて暖房をつけたり消したりを何時間も繰り返していたので実際の睡眠時間は3時間くらいだと思います。)
日が高くなってきたところで運転を再開。道中にあるコンビニ、道の駅等にすべて立ち寄り、残存している虫をつまんでいきます。
リンゴドクガ
もふ可愛い!
アオシャチホコ
ほんのり緑色。角度によってもだいぶ変わってきますね。
この他にもケンモンキリガ、ノヒラトビモンシャチホコ、ヒメクビグロクチバ、マユミトガリバ、ホシボシトガリバ、クロフオオシロエダシャク、ハスオビエダシャク、フタナミトビヒメシャクといった蛾が見られました。名前のわからないシャクガも多数見つけています。
目的地まであと少しのところのコンビニに立ち寄ったその時、あるものを発見しました。
オオシモフリだぁーーーーーっつ!!! けど潰されてるーーーーーーーーーーっつ!!!
初オオシモフリスズメは無残な姿で登場。別個体の翅も近くに落ちていました。
残念な気持ちになっているとき、私の前方に大きな影が見えました。
近づいてみると…。
うむ。!(^^)!
オオシモフリスズメ
主に西日本に生息する日本最大のスズメガ。早春の短い期間しか出現しないため目にする機会が少ない蛾です。大きさは何より、鋸状の前翅、おしりをあげた独特のポーズ、セピア色の渋い色合い、すべてかっこいいです!!見つけた時はかなり興奮しました。
さらに…
近くの路上でさらに二頭を発見!はしゃぎすぎたためか写真を撮る前に車内に拉致監禁してしまいました…。
日没までまだ時間があったので付近を散策することに。
幾つか桜の木があり、満開を迎えていました。オオシモフリスズメもこれらの桜で育ったのでしょう。
花見を楽しんでいるうちに日が暮れました。ここで信州大の方々と合流します。
まずはコンビニの明かりを見て回りました。
イボタガ
春の三大夜蛾の一角。幾何学模様がなんとも美しいです。
ウスベニトガリバ
第一印象かっこいい!!! 信州大のTさんに名前を教えていただきました。
マツキリガ、プライヤキリバ、テングアツバなども見られましたがなぜかオオシモフリスズメは一頭も見られず…。仕方ないのでライトトラップをやろうということに。
点灯だァーーーーーー!!!!
私のライトは燃料切れで役に立たなかったので今回は信州大のSさんのライトに寄生させていただきました。(ありがとうございます。)
クロテンヨトウがバンバンと飛来。しばらくすると大きな蛾が飛んできました。シルエット的にオオシモフリスズメではない、イボタガか!エゾヨツメか!
イボタガでした!!!!
信州大のTさんに献上することに。
スジエグリシャチホコ
図鑑では6月より出現となっていますが…。早起きですね。
ハスオビエダシャク、ウスムラサキエダシャク、ウスキエダシャク、シロテンクチバ、アカバキリガ、ナシケンモン、ノヒラトビモンシャチホコなども飛来しました。
ライトラの最中、信州大のSさん、Tさんからは沢山お話を聞きましたが、知識経験豊富なすごい方々でした。私ももっと勉強しなければ!!
そろそろ切り上げようかとしているとき、私の足元でバタバタという大きな羽音が聞こえました。ライトを当ててみると…。
オオシモフリスズメ
最後の最後に来てくれました!!!!!!
一同大興奮、発見者の私に差し上げるとのことでありがたくいただきました。それとともにライトラも終了。
4月11日未明、信州大の方と分かれてモンスター3缶を味方に静岡に戻りました。帰宅途中にもマエキトビエダシャクやエグリヅマエダシャクを見かけました。
マエキトビエダシャク
エグリヅマエダシャク
オオシモフリスズメにたくさん出会えて満足でしたが、欲を言うとエゾヨツメに会えなかったのが少し心残りです。近いうちにまた長野に向かうかもしれませんw
案内をしてくださった信州大の方々には非常に感謝しています。ありがとうございました。
To be continued
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